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これはローレンス・ブロックの小説の題名だが、今夜は、吉田類の「酒場放浪記」というＢＳの番組を見ながら、その名前を思い出し、単なる呑み助の酒場めぐりに、そんな神々しい呼び名をつけた。
　胡散臭い吉田類とは、「酒場詩人。90年代からは酒場や旅をテーマに執筆を始める。俳句愛好会を主宰。酒場と酒場をめぐる人間模様をテーマにした著作多数」と紹介してあった。もともとは画家でフランス生活も長かったらしい。私より2つ年上の今年60歳。
　美味しそうに酒を飲み、なんと言うことのない肴を褒め、俳句をひねる。しかし、どの店も旨そうな肴と酒に見えてくるから不思議だ。また、バックに流れるテナーサックスが、不思議に合っている。これならば、私だって、やれる紀行である。飽きもせず、10年近く続いている番組らしい。その忍耐に敬意を払う。
　今夜の私は、スペインのワインだった。ホセ・パラシオス、ペタロス’０６というもの。これはこれで、楽しかったが、日本酒もいいなぁと思いつつ、ジャズはテナーだなと影響を受けつつ、明日はそんなところにも行きたいなぁと、他愛のない考えを持った。